庭屋一如

旧齋藤家別邸は「庭屋一如」
つまり庭園と建物を一体のものと考え
室内から庭園への眺望を
楽しむような造りになっています。
敷地の中央に池泉を大きくとり、
主屋と土蔵をあえて南側に配置しました。
こうすることで、庭園に面する北側の開口部から
室内へは日光がほとんど差し込みません。
上から見ると
雁行型(がんこうがた・雁が並んで飛んでいるような形)に
なっていて、各室からは
異なった庭園の景色を楽しむことができます。

庭園

旧齋藤家別邸の庭園は、面積約4,500平方メートルの敷地内に、格式のある玄関庭、趣のある中庭、そして自然の砂丘地形を上手に活かして築山(つきやま)と見立てた広大な主庭とに区分され、それぞれ園路で結ばれています。主庭には茶室と茶庭があり、独立しています。

お屋敷

数寄屋造りを基調とした建物は優れた工匠の技術が駆使された近代和風建築の秀作と云われています。当主の好みを反映し、贅を尽くしたつくりが随所にみられ、豊かな建築意匠や趣向が興味を惹きます。各座敷、部屋ごと、床廻りや天井などの多様な銘木とともに、欄間や建具も凝った造りとなっています。
建物からはパノラマ的に庭園全景が展望でき、庭園と建物が見事に融合した「庭屋一如」の空間となっています。

財閥 齋藤家